新婚旅行の準備3
「じゃあ、留守番の方、お願いね」
街道の開拓、それに合わせた村の整備、一部しか知らない魔人村の整備など、ジェロ達が居た方が進むところもあるが、そこは残った者たちだけで頑張って貰うことになる。
「何かあれば、ネベルソンやサグリバスが契約している悪魔経由でヴァルに連絡をくれたら、文字通り飛んで帰ってくるから」
「そのようなお気遣い、大丈夫ですよ。ここに残った者達でも十分な戦力ですので何とかやりますよ」
イド達の言葉も頼もしい。
「そうですよ、ジェロ様。私達だけで楽しんで来ましょう!美味しいものもたくさん食べて」
意外とリスチーヌが楽しみにしているのが喜ばしい。
「そうですね。最初に王都ミューコンに向かうときには、ムスターデ帝国の追っ手から逃れながらでした。それより後も、ラーフェン王国を占拠している帝国を追い出す支援をお願いする外交使節団としての行動でした。ですので、同じ街道を進むのでも気持ちが違います。何より今は帝国を追い出せて、戦から離れた平和ですので」
モーネも、ジェロ達と過去に通った道ではあるが目的や気分が違ったことを振り返って、今の幸せを感じているようである。
「で、お土産は何でしょうか?」
「う……結局、ドラゴン素材の何かしか思い浮かばない」
「ま、それでも悪くは無いと思いますが。それぞれの王家に、ドラゴンの死体1つずつでも」
「いえいえ、少なくともコンヴィル王家にはさらに手を入れたものがよろしいかと。アナトマさんにお願い済です」
「モーネ、ありがとう!」
こういうことには頼りないジェロのことを認識している妻達。アナトマが用意したドラゴンの牙を素材にした一振りの立派な剣が、コンヴィル王家への手土産に追加される。




