新婚旅行の準備
「じゃあ、ジェロ様。そろそろご準備をお願いしますね」
「ん?リスチーヌ、どういうこと?」
「ジェロ様!ラーフェン王国の王女を妻に迎えたのに、コンヴィル王国の王族の方々へのご挨拶がまだですよね?さらにルグミーヌ王国にも。ユニオール皇国をどうするかはモーネ様にご相談頂くにしても」
「ヴァル。リスチーヌが最近しっかりし過ぎて……」
「ジェロ。あなたに貴族の自覚がないから、彼女が頑張ってくれているのでしょう?甘え過ぎじゃない?」
「う……」
「ちゃんとそれだけ感謝してかまってあげなさいよ。自分は妾でも、と言って正妻のモーネを立てる準備の話なのだから」
「そうだよね……」
ジェロはリスチーヌにしっかりと感謝を示した後、モーネと訪問先を相談する。
「そうですね。ジェロ様はコンヴィル王国の侯爵ですので、王都ミューコンに行くのは必須ですよね。その次に、そこから近いルグミーヌ王国に行きましょう。ユニオール皇国は反対側で離れていますので、いったんはその二国ということでいかがでしょうか」
「そうだよね、王都ミューコンには屋敷があって、そこで働いている執事のクシミール達を紹介するね」
「先日、披露のときにお越し頂いた魔術師団長のジルベール・ラロシェル侯爵にもご挨拶をしないと」
「魔術師団への指導の約束も果たさないと」
「頼られていて良いことですわね」
「冒険者ギルドの本部にも顔を出さないと……ご無沙汰しているザールさんが怖い……」
「ジェロ様、傲慢になれとは申しませんが、どっしり構えて良い立場になられたのですから」
「そうだよね。頑張るね」




