改めての魔法カード挑戦3
「流石に神代語まで扱うのはすぐには無理そうだな。せめて古代魔術語だけの魔法陣に対しても、さっきの≪刻石≫みたいなことはできないのか?」
「あれは私のオリジナルで独自に開発した魔法だから……」「ヴァルなら、何をしたか大体わかったんじゃない?」
「まぁ大体はね」
「じゃあ、ヴァルに教えておくから、彼女から教わって。私はいつまでもこの世界にとどまるのは大変だし」
ジェロに見えないように、フェニルスはヴァルに対して目配せしてくる。
「なるほどね。スクロールを作るときには、魔石を砕いたものを混ぜたインクを使うけれど、この魔法だと自分の魔力を込めた染料も作り出すのか」
フェニルスが魔界に帰った後、彼女が製作した封印のカードは片付けてから、ヴァルに教わり始めているジェロ。
「まずは製作する魔法陣をしっかりイメージしないとダメだが、≪刻石≫に比べて材料まで自分の魔力で作り出すのならもっと難易度が上がるな」
「流石にこんな難易度が高いものは魔法カードの製作として伝わって来ていないんじゃない?」
「そうだろうな。確かに上級魔法の魔法カード程度ならば、さらに工夫してもう少し簡易に作って来ただろうし」
「ジェロがやりたいのは、中級以上の魔法カードを作りたいのか、もっと複雑なカードを作りたいのか、どちらなのかしら」
きっかけはヴァルの美しい魔法陣のカードであったので、それを自作できればという思いもあるが、カードコレクターとしては中級や上級の魔法カードの作成もしてみたい。
悩ましいが、さらに後者の場合にはカリグラフィーなど誰か頼む相手がいないと、いつまでも魔法陣が描かれただけのカードになり、コレクション的な楽しみがないままになる。
「うーん……」




