改めての魔法カード挑戦
ヴァルとの話に区切りができたのを見計らってフェニルスに声をかける。
「魔法カードの作り方を教えて貰いたいんだ。俺がやってみてもここまでで」
時間も取れていないので、以前に初級魔法程度の簡単な魔法陣のカードを制作したときからそれほど成長できてはいない。
またカリグラフィーの美しさも追求できていないので、魔法陣を描いただけのカードである。
「転生者って、カードが好きなのかしら。彼も情熱を傾けていたわ」
「うーん、人に寄るかもしれないが。色々なもののカードが普及していたから身近なのかも」
「そうね。彼も絵が下手で、文字もそんな綺麗に装飾することが出来ていなかったわ。だから魔法陣をカードに描く方に注力していたわね」
「これか?」
ヴァルを召喚したときの魔法カードらしきものを取り出して見せる。
「こんな感じだったかしらね」
「これって、私の……」
「そう、ヴァルの。なぁフェニルス、その魔法陣を再現できないか?カリグラフィーは諦めても良いが、あの魔法陣は……」
「あぁ、あれ?あれは彼でも作れなくて、悪魔を封じたり召喚したりする魔法陣を私が見本で作ってあげただけよ」
ヴァルの表情が固くなって行くが、ジェロの興味は止められない。
「じゃあ、もう一度その魔法陣をここに描いて貰えないか?」
「まぁ良いけれど」「ヴァル、良いの?」
「……仕方ないわね。やってあげて」
フェニルスが、ジェロにはよく分からない魔法を唱えたら、空中に浮かび上がった複雑な魔法陣がだんだんと縮小していき、そのままカードに収まるサイズまで縮まり、最後にはカードの紋様になる。




