魔人村の準備2
奇妙な縁のあった魔人アゼルフスに、魔人達を領内に迎える話を提案しているジェロ。
「魔人達がムスターデ帝国に従っているのは、力で押さえつけられているからだと聞いた。隠れ村を庇護するという条件で」
「そうです。いえ、庇護というより殲滅に来ないという方ですが。その庇護者が変わるだけであれば私達にメリットがあると思えませんが」
「今の帝国の庇護というのを詳しくは知らないが、お前のように無理に戦わされているのではないのか?」
「あなたならそうしないというのですか?」
「あぁ、自分の子孫がその仲間入りをする予定だからな」
「な。そうですか、悪魔と結ばれるというのですか……その子孫が魔人になるということも分かった上で」
急な話を他の魔人達も理解、納得するかは分からない。しかも敵対した魔人達を倒して来たジェロの発言である。
ただ、奴隷にしていない魔人であるアゼルフスからの言葉で仲間達に相談して貰いたいという旨を依頼する。一応、テルヴァルデにいるネベルソン、サグリバス、そしてベルカイム王国のヒルデリンのところにいるクリノーム、ベルフールの4人にも意図を伝えて、知り合いの魔人達に連絡を取らせることも並行して行う。
「本気だったんだな。まぁ奴隷の俺達が逆らうことはできないがな」
「ネベルソン、その口のきき方、良い加減にしなさいよ」
「うるさいな。あぁもうわかりましたよ、奥方様」
「な!」
リスチーヌとの掛け合いは変わらずのようだが、そこは置いておいて、ネベルソンとサグリバスに魔人の村を作る場所を相談する。
「魔人と言っても、全員が≪飛翔≫を習得できているわけでもないので」
「とは言っても、普通の人の暮らす場所と距離が近すぎても揉め事が心配だろう?」
「それは確かに」




