ヒルデリンへの報告3
アンネとヒルデリンに付けてある女魔人のクリノームとベルフールを含めて、ジェロの仲間だけが与えられた客間に集まる。
「2人とも元気そうで。何か困ったことなどは無いか?」
「お二人が国王陛下、女王陛下になられても、それほど変化はありませんよ」
「まぁ、2人ともシュシュとラヴィに会いたいと言う機会が増えたのと、あの2体のドラゴンの餌やりが大変だけどな」
ベルフールとクリノームの返事である。
「そうか。適当に魔物がいる森へ餌を食べに行かせたら良いんじゃ無いのか?ジュエルとかはそうしているが」
「ここは王城。そこへドラゴンが気軽に出入りはできないし、人が居ない森なんて遠いんだよ。田舎の開拓地と違って」
「そうか。ところで、ベルフール。クリノームってこれだけ王城勤めをしても、この口調のままなのか?」
「ちゃんと使い分けていますよ。自分より強いジェロマン様に甘えているんでしょう」
「何を言っているの!そんなわけないじゃない!こいつなんていつか勝ってやるんだから」
「あら、私は簡単にやられないわよ」
「ヴァル、からかうなよ。そんな顔をされたら怖いから」
「よくこんな悪魔と結婚なんてする気になるな」
「クリノーム!」
「そうだ、ここに魔人の4人が揃っているな。今度、領地の中に魔族や魔人のための生活拠点を作ろうと思っているんだ」
ジェロが話題を変えるために、前から考えていたことを口にする。
「本気なのか?」
「ネベルソン!あんたまで、まだそんな口調を」
「リスチーヌ、大丈夫だよ」「あぁ、本気だ。そのうち生まれるヴァルとの子供やその子孫のためにも」
「それが本当ならば助かる。魔人が強いと言われてもムスターデ帝国など強国には逆らえなかったんだ」
「魔人が帝国に従っていたのは、俺たちの隠れ村を庇護するという条件だからな。その言葉だけで良いように使われて来た……」




