ジークセンでの結婚式
「では家族になるのですから、私の息子達も紹介させてください」
身内だけということもあり、相変わらずルネリエルから丁寧な言葉を使われてしまう。
「ありがとうございます。ルートマー王太子ですよね」
「こちらが、アニカ。そしてルートマーです」「アニカ、こちらがジェロマン様だ。我々ラーフェン王家の恩人であり、この度モーネを妻に迎えてくださるとの言葉を貰えた」
「アニカです。ルネリエル達だけでなくこのラーフェン王国をお救い頂いたこと、誠にありがとうございました」
「いえ、とんでもないことです。ジェロマン・テルガニと申します。仲間達に恵まれましただけでございます。それにこの国のことはやはり王家の皆様の人徳のおかげかと。これからどうぞよろしくお願いします」
「いえ、ジェロマン様。従兄弟になりますこのルートマー、そしてラーフェン王国のことをこれからもお願いしますね」
ルネリエル達に案内された後宮で会ったアニカは、確かに美人という感じではないが知性を感じさせられる意味で魅力のある女性であった。
ジェロはその国王夫婦に結納として、多くの魔銀貨や品々、そして目録を差し出す。いずれもアナトマに手配して貰ったものである。
「ジェロマン様、この目録の最初のドラゴンというのは!?」
「はい、この度は死体ではなく、従魔のドゥドゥを。後程、ルネリエル様に主の変更手続きをさせてください」
「なんと!その戦力があればムスターデ帝国などへの強力な牽制になりますな。ありがとうございます!」
「それと……」
ジェロは自ら申し出て、モーネと共に王城でも人気の少ない場所に向かう。
「お前は!」
「はい、覚えていただけて光栄です。ジェロマン・テルガニでございます。この度、モーネ王女と結婚をさせていただくことになりました」
「そうか……。ガニーの英雄殿、妹をよろしく頼む」
戦争奴隷のまま大人しくさせられている、元王太子でモーネの兄のオンハルトであった。




