ガニーでの決意
ベルカイム王国での戴冠式を終え、テルヴァルデに戻って来たジェロ達。ただ、口数は少ないままである。
「サグリバス、あんたジェロ様に何か呼ばれていたわよね。何だったの?」
「まぁ、そのうち分かりますから。それまでは内緒にするように言われているので」
「ふーん」
まわりのことは気にせず、と言うより余裕がなくて気にできず、シスターフロラリーのところに顔を出すジェロ。
「ジェロ、お帰りなさい。今回は早かったわね。って、何か相談ごとがあるみたいね」
「フロ姉には隠しごとができないね」
「ジェロは隠しごとが下手なだけよ。顔に出るんだから」
そうして決心したジェロは夜中に1人、ガニーの屋敷の屋根の上に≪飛翔≫で上がる。
「ヴァル、出て来てくれないか」
等身大で姿を出すヴァル。
「俺の前世では、こんな月を見ながら、月が綺麗ですね、と言う言い回しがあるんだ。でも、俺の行動をずっと見てきたヴァルなら分かるよね」
隣に座っているヴァルの方に身体ごと向けるジェロ。
「ヴァル。俺と結婚して欲しい」
「ジェロ……。悪魔と人間の間には魔族しか生まれないのよ。その子孫が魔人で」
「この領地に魔人が安心して暮らせる場所を作る。決して不幸にはさせない」
「サグリバスに、先祖であるフェニルスを探させていたことも、魔法カードのことを聞くためと思っていたのに。まさか、と思ったわ」
「なんかバレている相手だけれど、ちゃんと自分の口で言おうと思ったんだ」
「分かったわ。でも、この後もあるんでしょう?」
「それもバレていて恥ずかしいのだけど」
「そっちもしっかりしなさいよ」




