解放されるモーネ2
ラーフェン王国に王太子が生まれた旨をモーネ王女から聞くジェロ。
「ということで、継承権は従兄弟になるその男子、ルートマー王太子に譲ることになります」
「なるほど」
「そして、あのヒルも伴侶を得て、このベルカイム王国の国王になりました。これで私も自由になります」
「おめでとうございます、でしょうか」
「はい。ですので、どうかテルヴァルデにお連れください」
「え?えぇ?」
「もう自由にして良いと叔父上、陛下にも許可を頂いております。ジェロ様のところに行かせてください」
混乱して返事ができないジェロ。
「ムスターデ帝国に支配され、ラーフェン王国から幼いヒルを連れて逃げ出したとき。はい、ジェロ様にお会いして、助けて頂いた頃ですね。あの頃の私は、ラーフェン王国を復興させてヒルを王位につけてくれる方にこの身を任せるつもりでした」
「ギャストル王子……」
「はい、内面がどうであれ立場や力がある方であれば、と。コンヴィル王国に限りません」
確かにモーネ王女はコンヴィル王国、ベルカイム王国、ユニオール皇国、どこであってもその覚悟があったと思えた。
「でも……」
「はい、結局どの国も。ラーフェン王国からムスターデ帝国を追い出して復興させて下さったのはテルガニ侯爵、あなたです。誰もがそれを認めております」
「そんなご自身を賞品みたいな」
「いえ、それだけではありません。我を出すことなく、いつも謙虚で。私のことも、他の男性のようにものを見るような目線をされることなく。いいえ、そのような理屈はどうでも良いのです。私があなたと一緒になりたいのです」




