ベルカイム南部の解放後
それからもしばらくは、街の中でアンネ王女達を寝泊まりさせるには不安が残るので、街から少し離れた場所で野営を行っていたジェロ達。
ベッド等は立派なものがあり不便ではないが、暇を持て余すヒルデリン達。仕方がないのでジェロが一緒に二人乗りでドラゴンに騎乗させたりしている。
アンネ王女の付き人のリュデット達が怖いので、ジョエルに上空を飛ぶことはさせずあくまでも地面を歩かせるだけであるが。
「ジェロ、空も飛びたい」
「もっと大人になってからにしましょうか」
「本当?約束だよ。大人になってからも来てくれるんだよね?」
幼いのにそれなりに知恵がまわるようで、ジェロ達が自国に戻るともう会えなくなる可能性を感じているようである。
「そうですね。それなりに近い場所におりますので」
「ベルフール、クリノーム。お前達、これでヒルデリン王子に付き添う必要はなくなるが、これからどうしたい?」
「私達はお前の奴隷だろう。どうしたいも何も」
「まぁ希望は聞いておくよ。王子達のところに居たいか?ネベルソン達のようにうちの開拓地に行くか?」
「開拓地というのはわからないが、この子供の成長を見守るのも良いと思っている」
「そうか、ならば2人ともこれからもその業務を任せて良いかな?」
「そんな勝手で良いのか?」
「まぁ良いんじゃないか」
「ということで、ヒルデリン王子。この2人は今後もおそばにおります。私に用事があれば、この2人にご指示頂ければすぐに伝わりますので」
「ジェロ、ありがとう!」
やはり他国で知らない人間に囲まれている幼いヒルデリンには不安がいっぱいなのであろう。2人の女魔人と一緒に居られることが安心材料になるのであればそれに越したことはない。




