ローニャック戦線3
ローニャックの街の城門を焼いた夜はそのままゆっくり休んだジェロ達。
朝食を食べた後、アンネ王女達に相談をする。
「このままではローニャックの住民達もかわいそうです。王女様の声をかけて頂くとありがたいのですが」
「ジェロがいう言葉を真似すれば良いのね」
「テルガニ侯爵、王女様に危ないことをさせるおつもりですか?」
「本当はドラゴンの上に乗って声をかけて貰えるとありがたいのですが」
「そんなことを!」
リュデット達の反対を受けると想定していたので、アンネと同サイズぐらいの≪木人≫、木のゴーレムを生成してアンネ王女の着替えを1着拝借して着せる。
「アンネ王女がこの場所で話した言葉を風魔法で街中に拡散することにしますね」
「おい、あれは何だ!」
「昨夜に襲って来たというドラゴンやワイバーンじゃないのか!」
「うわぁ、逃げろ!」
ローニャック上空に姿を現したドラゴンとワイバーン。そのドラゴンの背中にはアンネを模したゴーレムが乗っている。
「私はベルカイム王家のアンネ。みんな、落ち着いて。反抗しなければみんなを傷つけたりしないわ」
できるだけ幼いアンネが話しやすい言葉で住民への声掛けをして貰う。
「ここにはベルカイム王国のアンネ王女、その婚約者であるラーフェン王国のヒルデリン王子も足を運ばれています。皆様が血を流されることをお二人は望まれていません。お分かりですね」
ジェロが補足することを、街のあちこちで繰り返すことで、全ての住民に声を届ける。
念押しで、ムスターデ帝国兵によって臨時復旧されていた城門を、再びドラゴンのブレスで焼いてまわる。昼間なので目撃者は多数であり、噂はすぐに広まる。




