ローニャック戦線2
ベルカイム王国の最南端の街、ローニャックの南門前の空中に浮かぶジェロ達。
「その城門の上にいるのは帝国軍か?噂を聞いたことはないか?ガニーの英雄と呼ばれる男のことを!」
聞いているジェロも恥ずかしくなる言葉をコンスタンが、ワイバーンに跨って叫んでいる。
普通の人生ならばAランク魔物のワイバーンを見る機会も無い。そのワイバーンの横にはSランクのドラゴンらしきものまでが敵の支配下にいるようであり、それを見た兵士達は士気を保つことが出来ない。
「返事がないと言うことは、この場で覚えて貰おうか」
コンスタンが調子に乗ったのか、そのまま城門にブレスを吐かせる。ジェロも呆れながら一緒になって、城門を火魔法で焼いていく。
同じように、残る東西北の3つの城門も順次焼き払ってから、ヒルデリン達の待つ野営場所に戻るジェロ達。
遅めの夕食を食べていると、リスチーヌとネベルソンの2人も戻って来る。
「住民達の様子を確認できました。一部の意見かもしれませんが、帝国に対する反感の方が強そうです。ラーフェン王国が盛り返して帝国本土との繋がりが切れた後は補給が途絶えたので食料などの物資不足が続いており、住民からの調達において帝国兵は軍票を押し付けたり酷い時には略奪を行なったりしているようです」
「無血開城のことは?」
「あれは、一部のベルカイム兵の行動だったようで、逆に衛兵を含めたベルカイム兵に対しても不満が高いようです」
「城門が焼け落ちたと言う話が広まると、さっさと帝国軍がいなくなれば、攻め落としに来た将兵達による被害を受けることもないのに、って言っていたぜ」
ネベルソンの口調を注意するためにリスチーヌが彼の頭をはたいているのは見なかったことにして、調査結果を反芻するジェロ。




