戴冠式への経路
ベルカイム王国のリブルドーからラーフェン王国の王都ジークセンに向かう経路は、山脈を越える西まわりを反対されたので、ベルカイム南部を通ると決めているジェロ。
そこはムスターデ帝国軍の支配が続くワコローズとローニャックの街がある。
昔、ラーフェン王国全体が帝国の支配下にあった際に、モーネ王女を救出しての逃避行の際にはそれらの街を馬車で北上したこともある。
また、リブルドーの街の周りの魔物を退治して王都ジークセンに向かう際には、街を経由せずに≪飛翔≫で南下して通り抜けたこともある。
今回は後者のように、街に入らず南下して通り抜けてラーフェン王国に向かう予定である。
「私達だけであれば≪飛翔≫か、コンスタンのようにワイバーンに騎乗するだけで大丈夫ですが、王子達はどうするのですか?」
「それなんだけど、やっぱりドラゴンのジョエルの背中に騎乗して貰うのはダメだよね?ルッツの背中より大きいのだけど」
「ダメでしょうね」
「となると、王子達には馬車に乗って貰って、その馬車をジョエルが掴んで飛ぶか、馬車ごと背中に乗せるか、どちらかしかないと思うのだけど」
「……どちらも普通の発想ではありませんが、まだマシでしょうね」
今回のメンバで一番相談相手になるリスチーヌが諦めながら了承したので、その方法にする。
「お願いですので、ベルカイム王国からアンネ王女のお付きとして2名を同行させてください」
元々ヒルデリン王子の実質のお付きはジェロの支配下にある女魔人2人、クリノームとベルフールになっていた。ただ、アンネ王女のお世話については、貴族令嬢の2人を、とのことである。
確かにいくら幼いとはいえ王女に対する諸々についてそつなく出来る人を付けてくれるのはありがたい。
『高所恐怖症でなければ良いのだけど』
『そうであるかを知る機会も無い生活だった貴族令嬢だと思うけど』
『……』




