リブルドーへ2
「ジェロ様、これは!」
ワイバーンとの遭遇には慣れたコンスタンであっても、ドラゴンに出くわすとどうしても冷静では居られないようである。
「大丈夫だよ。それより、いかに傷をつけないように倒せるか頑張ってみよう」
「何を言っているんですか。倒せるだけですごいのに」
『そんな制約をつけたら、リバイモンが張り切っているわよ』
『じゃあヴァルも頑張ってくれるかな』
『はいはい』
山脈を安全に越えるのは当たり前であり、それよりドラゴンの綺麗な死体を入手することの方に意識が行っているジェロ。一般人の常識は既に無くなってしまっている。
『リバイモン、いくら綺麗に切っても首が無いと』
『む』
『ほら、こんな感じで心臓だけを狙って刺した方が』
『いや、それだと体の真ん中に穴があくではないか』
『じゃあ、≪毒≫か≪病≫かな』
『時間がかかってもどかしい』
ヴァル経由でリバイモンに色々と注文をつけると文句は言いながら工夫しているリバイモン。おかげで五体満足のドラゴンの死体が手に入る。
『あら、この勢いに負けて最初から降伏ってしているわよ、あのドラゴン』
ドラゴンすら簡単に狩っていく様に対して、戦わずに降伏しようとしているものが現れる。確かに逃げても追いかけて倒しているので、その選択肢を考えたのかもしれない。
『ドラゴンでも知能が高い方なのかもね』
前世の創作物でもドラゴンには会話するものがいるイメージであったので、その類であろうか。
「分かった。命までは取らないが、従魔になってくれるかな?」
どうも言葉は話せないのか、それでも意味は理解するようで首を縦に振って承知の旨を示してくる。




