移民の冒険者登録2
「ジェロ様、冒険者のことならば俺達も手伝えますよ」
イドやエヴラウルが申し出てくれる。
「農地もあるから、そっちで食べて行く方法もある。だから食いっぱぐれて冒険者になるという考えはなくても良いぞ」
5,000人の移民の前で宣言するイド。
「それでも冒険者には夢がある。成り上がりを目指すのも分かる。俺達がそうだからな。もし冒険者になりたいという者がいれば申し出てくれ。もちろん今でなくても良い。先になった奴の話を聞いてから判断するのでも良い」
イドが声をかけて集合して来たのは150人ほどの男女であった。
「女性は確かに筋力で男性に劣ることがあるけれど、採集など違う方面を頑張っても良いし、私達みたいに普通に戦闘参加もできるから卑下しなくて良いわよ」
リスチーヌとジョジョゼが女性の希望者に声をかけている。
「魔物の近くで戦うのが怖いならば、弓矢の選択肢もあるわよ」
様子を見ていると、走る体力や物を持ち上げる筋力の確認、チャンバラごっこのような対戦で剣の扱いの上手さの確認などをしているようであった。
もちろん冒険者登録そのものにそれらの能力の有無は関係無いが、その後の依頼をこなして行くには自分の現状レベルを認識している方が良い。もし肉体的に力不足であるならば、薬草採集などで経験を積むことも考えられるからである。
イドの提案を受けて、それなりに力のありそうな人達にはショートソードやショートボウなどの武器を、そうでない人達には採集ナイフを無料で貸し出すためにアナトマから調達することにした。
背負い袋や布袋なども、である。もちろん自前で用意できるようになったら、後輩に譲って貰うために返却前提である。
その後は草原での角兎との戦闘や、森での採集の訓練にも付き合うようである。
こちらはイド達に任せても大丈夫だと思えた。




