領地への帰国準備2
「一つ教えてくれないかな。この中の代表というか隊長みたいな立場の将官は居ないの?」
「……。はい、班長程度ならばおりますが、基本的には……」
帝国の支配下にあった二等国民ということもあり、将官のような立場は任されていなかったらしい。
それと、ディートマル達のように昔から国外で転戦していた部隊と違い、ミュンヒ王国の消滅時期を知らない世代の若者が徴兵等で従軍していたため、戦争経験もそれほどあるわけでないらしい。
「じゃあ、これからラーフェン王国を縦断して、うちの開拓地テルヴァルデに向かうのに隊構成を作ろうか」
ミュンヒ地方とは言ってもそれなりに広いこともあり、出身地の近いもの達で10人ずつの分隊を作り、その5分隊で1小隊、つまり全部で6小隊の30分隊という組織にする。
「この中隊の隊長はコンスタンに任せるね」
「え!」
「テルヴァルデから来るときにも頑張って貰ったんだよね。頼んだよ」
「コンスタン、頑張ってね。私とアルマティはジェロ様の護衛になるし、魔人2人が隊長にはなれないでしょう?」
「あの時より人数が3倍だよ。それに、元の王族や貴族だったディートマル達も居ないし」
「大丈夫。テルガニ侯爵家での重臣で、ワイバーンに騎乗するコンスタンだから、みんなちゃんとついてくるよ。それに犯罪奴隷ほどではなくても戦争奴隷でも言うことは聞くはずだし」
「そのディートマル達、もうだいぶラーフェン王国内を進んでいるみたいなんだ。俺達は早く帰って受け入れ準備をしないと」
「そんな」
「じゃあ、コンスタン、頑張ってみんなを連れて帰ってきてね」
「リスチーヌ、そこまでからかってはかわいそうだよ。アルマティとどちらかは一緒に」
「う」
結局、リスチーヌとアルマティがくじ引きをしてリスチーヌが同行することになった。それを笑った魔人ネベルソンも同行するので、先にテルヴァルデに帰るのはジェロとアルマティ、魔人サグリバスになる。




