戦勝パーティー3
「テルガニ侯爵!」
パーティーには参加しても、自分の悪口を言う貴族の方が多いので、できるだけ端の方に移動しヴァルと静かに過ごそうとしていたジェロ。
そこに、魔術師団副団長のハンネマン・レーハーゲル伯爵がやってくる。
「探しましたよ。今回の立役者のあなたがこんな端の方に」
「いえ、色々と面倒なので……」
「はぁ。それはラーフェン貴族として本当に申し訳ありません。それとテルガニ侯爵にはお礼を。おかげで私までお褒めをいただくことができました」
「いえ、それは副団長ご自身のお働きの結果かと」
「とんでもありません。インラントの街でのことなど、テルガニ侯爵のおかげでしかありません」
「いえ、私こそ色々と助けていただきましたので」
事実、自身を嫌っているノイナイアー侯爵や騎士団副団長のハーニッシュ侯爵ばかりの中、ジェロの味方になってくれていたレーハーゲルには感謝しかない。
「この後は、すぐにでも北の領地に向かわれるのですよね。もし何かございましたらぜひご連絡をください。微力ながらお役に立てることがございましたら」
「そんな。逆に私の方こそ」
「そのようなお言葉を頂いてしまいますと、ラーフェン王国の魔術師団への育成などお願いしたいことはたくさんありますよ」
「あ……」
「ですので、今のお言葉は伺わなかったことに。ですが、私の方のことは覚えておいてくださいね。ではお邪魔いたしました」
去り際も格好いいレーハーゲル。
「良い漢だったわね」
「あぁ、あんな感じにならないとね」
ヴァルが他の男性を褒める言葉に、胸が少し痛く感じながらも素直に思うジェロ。




