戦勝パーティー
ルネリエルに、ラーフェン王国の北方国境の多くを任されることになり固まっているジェロ。
「テルガニ様、それと先日のお話として」
モーネがにこやかな顔で追加してくる。
「ミュンヒ地方出身の帝国兵の捕虜が300人ほどいることが判明しました。テルガニ様が開拓地テルヴァルデにて、元王族の方を中心に受け入れをされていることをお話しますと、帝国に身代金が払ってもらえるはずもなく、戦争奴隷のままで良いから連れて行って欲しいとのこと」
「……」
「私を貰ってはもらえないようですが、彼らは約束通りお願いしますね。騎馬や移動の際の食糧等もお付けしますので。と言っても、それらもテルガニ様が帝国軍から奪って頂いたものの一部ですが」
ただ、広大な領地の話に比べたら300人の追加ぐらいは、と思ってしまうジェロ。
「では、移動しましょうか」
話も終わったと、この後の戦勝パーティーの準備に移動することになる。
王族2人にしてやられ、頭も疲れて控え室で服装の準備をするように言われても座り込んでいる。代官屋敷で働いている侍女たちから「お連れの女性はどうされますか?」という質問にも上の空で答えてしまう。
『で、誰と行くの?』
『何?』
『パーティーのパートナー。リスチーヌ?アルマティ?今から呼びに行くのにも時間もないし、彼女達も準備の時間が必要でしょう?』
『え?何?』
『聞いていなかったのね……仕方ないわね。私が相手してあげようか?』
『ヴァル!?ありがとう!頼むよ』
パーティードレスなどあるのか、と聞くこともなく藁にもすがる気持ちで悪魔に頼んでしまったと反省するジェロ。




