ナウエリスでの合流準備
少し強引な手を使い、エアライツとビーレアの街を解放したジェロ達。
事前に城門を燃やしたり、ワイバーンで脅したりという下準備の効果もあったのかと思われる。
エアライツに引き続きビーレアの街に入り、住民を慰撫したルネリエル王弟。
「テルガニ伯爵にいただいた物資、元は帝国軍から奪取した食糧を配りながら、この街はラーフェン王国に戻ったことを宣言して来ましたよ」
他の貴族たちがいない場なので、少し丁寧な口調に戻ってジェロに語りかけてくる。
「良かったです」
「その顔はご理解されているようですね。はい。南部の住民たちは帝国からの解放が遅れたので、我々ラーフェン王族に対して不満が高いままです。それはこれからの行動で」
ジェロは相変わらず顔に出てしまうようだが、それを知った上での懐の深さに、支配者の素質とはこういうことかと認識する。
「それで、いよいよナウエリスの街でモーネ達と合流しようと思うのですが」
「モーネ王女達にも手柄を、ということでしょうか」
このままルネリエルが東に進み合流した後にナウエリスを解放することになると、主軍として多くの軍勢がいたはずのモーネ達の方の貴族達が手柄を立て損ねた形になる。本来はモーネ達がナウエリス、ビーレア、エアライツを順に解放していきインラントで合流するはずだったからである。
「流石はテルガニ伯爵。はい、そこでご相談ですが……」
『面倒な話ね』
『そうだよな。でも、この後のラーフェン王国の運営のためには重要な話なんだろうな』
ルネリエルからの手紙を持って、ナウエリスを包囲するモーネ達の陣地に向かうジェロ達。




