再びエアライツ攻略へ2
「おぉ、テルガニ伯爵。あの膨大な物資、助かりますぞ」
エアライツの西方に陣を構えているルネリエル王弟の軍勢。やはりインラントを出発した後、目の前にいた帝国軍に対して何もできずに待機状態だけだったようである。
「ビーレア側にもラーフェン王国軍が何かしたという気づきからか、目の前の軍勢が大幅に減ったようだ。東側に分散配置した気配なのは偵察隊の調査結果である」
「はい、上空からもそれらを確認できました。この後はいかがされますか?」
「このまま力押しを遂行しても、地力では帝国が優れているのと、元々防衛側が有利であるから……」
「王弟殿下、我ら騎士団が帝国に劣るとおっしゃるのですか!」
騎士団副団長のハーニッシュ侯爵が憤る。
「我々ラーフェン王国は占領下にあり訓練ができていない期間もあった。戦ばかりしている帝国に劣っていることを卑下する必要もないが、事実は認識するべきである」
「……」
これまであまり強く出ることがなかったルネリエル王弟の断言に反論は出ない。
『あら、少し変わってきたのかしら』
『ナウエリスも落とせていないし、このままではまずいと認識されたのかも』
「テルガニ伯爵、戻られたところを申し訳ないが、もう一働きお願いしたい。ラーフェン国民への被害を避けたいのは確かだが、このままでは王国は疲弊する一方だ。少し強引にでもエアライツ、ビーレア、そしてナウエリスを解放したい」
「かしこまりました」
「敵兵であっても無駄に命をとりたくない意向なのは承知している。だから、敵の指揮官を抑えて欲しい」
「!」
ルネリエルの強い方向転換の指示に、驚きながらも承知したと頭を下げるジェロ。




