ナウエリスへの帝国増援軍2
ジェロが指示したように、細かいことをしたくない者達が帝国軍の進軍方向である北側で炎の壁やワイバーンによるブレス攻撃などを行う。
この帝国からの増援軍には魔人はいなかったのか、通常の魔法使い程度と思われる魔法などは飛んでくるが、リバイモン達が気にするほどの戦力ではなかった。
「これでも、結局敵兵には当てないような攻撃だから結構面倒だよな」
「お前も懲りないな……」
荷馬車から積荷を盗む班でも構わないと思っていた魔人サグリバスだが、大きな魔法の袋を持っていないので、同じ魔人のネベルソンとペアを組まされている。
「そういうお前は大人しく人間の指示に従っているよな」
「まぁ、実力差がはっきりしているから逆らうだけ無駄だしな」
「は、俺は何とかして、あのうるさい女の鼻を明かしたいのだが」
「……まぁ無理と思うが頑張れよ」
昼間だけでなく夜間も攻撃を続けることで、帝国軍の疲労が高まった頃を狙い、悪魔ハポリエルが姿を消して、魔法の収納袋に荷馬車を取り込んでいく。見張りの者が気づいて騒ぎ出しても、また別のところで荷馬車が消えて行き、何も手を打つことができない。
『ジェロ、すぐに魔法の袋はいっぱいになったわよ』
『ごめんだけど、この手紙と一緒に開拓地テルヴァルデに置いてきてもらえるかな』
『夜だものね。それもハポリエルに頼んでおくわ』
魔法の収納袋がいっぱいになるまで荷馬車そのものや積荷を取り込み、テルヴァルデにその中身を置きに行くことを何度か繰り返す。
「今日のところはこれくらいにしようか。テルヴァルデもいっぱいになったみたいだし。今度はガニーでの屋敷の空き地に置きに行きたいけれど、それは昼間に手紙を届けないとね」




