ミュンハーフェンからの避難民
「先に様子見に来て捕まっていた騎兵2人も無事に家族のもとに帰れたんだよね?」
「はい、おかげさまで。その他の兵士たちも家族と合流しています」
「……」
「お気を使われないで大丈夫ですよ。私たち王族と貴族の家族はもう残っておりませんので」
「すまない」
ミュンハーフェンの街を支配したジェロ達は、元ミュンヒ王国の兵士だった者達を家族のもとに帰らせている。ただ、ミュンヒ城にはディートマル、グンドルフ、ヤーコプ、アウレーリウス、カスパーの5人は残ったままであった。
「じゃあ、住民の避難の誘導を考えようか」
「そうですね。帝国軍が他の街からやってくる前に逃しておいた方が楽ですよね」
内戦があったので力のない住民が避難しているように見せかけたい。特に足の悪い老人達を馬車に乗せて西へと向かわせる。ディートマル配下の100騎のうち少しずつをその避難民の護衛にしながらルグミーヌ王国に向かわせる。
他国に行きたいと言っていた若者達も分散させて護衛業務を任せている。
「私達は他国にまで行って生き長らえたいとは思わないです。どうせなら、この街を再び攻めてくる帝国軍との戦闘でこの命を使ってください」
「いや、家族達は何とか生き延びて貰うのですから、あなた達も一緒に逃げてください」
今回にジェロ達がミュンヒ城で独立戦争をすると言った際に早々に駆けつけて来た者達の中に特に、継戦を希望するものが居た。
ジェロにするといつまでも籠城することは自殺と同じであり、何とかして他の住民と同様に逃していきたい。もしくは、この街に残る他の住民達と平穏に暮らして欲しい。
「ジェロマン様、まわりの者達も次々と避難させていきそのような雰囲気を作るしかないかと」
問題の先送り感はあるものの打ち手がないので、ディートマル達の話の通りにするしかない。




