ミュンハーフェンへの潜入3
「だから、こっち側で合流するのが嫌だったんですよ」
リスチーヌがジェロたちを部屋に連れ帰って事情を説明する。
「ごめん。まさかパーティーが嫌になって一人旅の女性が、ダメ男のネベルソンを拾って2人で、なんて筋書きとは思っていなかったから」
「で、そのパーティーリーダーのジェロ様がアルマティという美人を連れて追いかけてきた、とみんなが勘違いしたようでして」
『経緯は分かったわね。苦笑いするしかないわね』
「悪かったね。なんかせっかくの情報収集の筋書きを変えてしまったみたいで」
「いえ、合流した方が情報交換はやりやすいので。今回みたいに齟齬が出ると困りますし」
「じゃあ私は捨てられる女ということでしょうか」
「「え!?」」
いつもは言わないような冗談をアルマティが考えに考えて発言するが滑ってしまい、場が凍りつく。それに気づいたアルマティの顔が真っ赤になりうつむいてしまう。
「あ、じゃあ俺も捨てられる男か」
空気を読まないのか読んだのか、ネベルソンが発言をする。
「バカ言ってんじゃないわよ」
リスチーヌにネベルソンが頭を叩かれることでその場はおさまる。
「ネベルソンのことを俺たち2人は今日まで知らなかった体にするぐらいかな。気をつけるのは」
「そうですね。でも面倒なので、明日にでも借家を探しにいきましょう」
「そうだね、買ってしまうのも良いかと思うけれど、帝国の貨幣はそんなに無いからね」
「はい、そう思います。高品質なポーションは目立ちますので、何か魔物素材を納品してお金を稼いだフリをするのも良いかと思いますが」
「ワイバーンではなくドレイクの魔石ぐらいなら良いかな」
「ジェロ様は魔銀級で目立ちますので、銀級の私かアルマティが納品に行きますからね」




