ミュンハーフェンへの潜入2
「で、リスチーヌたちはどこの宿屋に泊まっているの?」
「え?こちらに来られますか?こちらからそちら方面の宿に一緒に行きますよ」
「そんな。せっかく落ち着ける場所を見つけたんならそっちに合流するよ」
悪魔シトリーと魔人ネベルソンを経由した念話でリスチーヌに合流する場所を相談する。
「リスチーヌは何か嫌がっていたけれど、何かあったのかな」
「どうしたのでしょうね」
ジェロとアルマティは気にせずに、リスチーヌたちが泊まっているという宿に到着する。
「すみません、ここにリスチーヌという女性たちが泊まっていると思うのですが」
宿の受付にジェロが質問すると、併設されている酒場の客たちがざわつく。日も暮れて客が増えている時間帯だったのもある。
「はい」
「じゃあ、1人部屋を2つ追加でお願いします」
「あ、承知しました。少しお待ちください」
微妙な対応の受付も気になるが、念話で宿屋の受付に着いたことを連絡する。
「ジェロ様!」
慌てて部屋から降りてきたリスチーヌがジェロに声をかけるが既に遅かった。
ジェロとアルマティを取り囲んでいるいかつい男が数人。
「おい兄さんよ、あの子に何の用だい?こんな美人、えっ、本当に美人だな、コイツは。こんな彼女を連れて」
「リスチーヌちゃんはパーティー活動に疲れたって言っていたけれど、お前さんが理由なんじゃないのか?この美人も絡んでいるんだろう?」
「彼女はこの街で落ち着こうとしているんだ。兄さんよ、そのまま立ち去ってくれないかね?」
まったく意味がわからず立ち尽くすジェロ。最近はなんとか気を張ることができるようになったが、もともとは弱気な男だったのに、いかつい男にすごまれると腰が引けてしまう。
『あの子、この街で何をやっているのかしら』
『こんなところで喧嘩して目立つわけにもいかないし』




