ミュンヒ地方の先発隊3
「そういうお前はちゃんと情報収集できたのかよ?」
「当然でしょ」
ネベルソンには酒場に行かせて、密告者の言葉を聞き込ませていたが、リスチーヌも別行動をしていた。
「やはりこのミュンヒ地方は帝国から搾取されているようね。適当に冒険者暮らしをしながら住むには良い街か?という体で不動産屋をまわったのよ」
「何が分かったんだよ」
「ここに来るときにも見ていたでしょう?このミュンハーフェンの周りの土地では多くの農作物が実っていたのを。でも、そのほとんどが一部の商人たちと帝国に吸い上げられて、住民たちの生活は苦しいみたいね」
「なんで、不動産屋でそんなことがわかるんだよ」
「この街のそれぞれの地区の特徴、富裕街か貧民街かなどを聞いたからよ。そうしたら貧民街ばかりで。しかも、元々王国時代には富裕層が暮らしていたはずの地区でも貧しくなっているから、その近くの商店街の扱うものでも贅沢品はなく安い食料品などだけだったわ」
「……(よく見ていやがるんだな)」
「納得したようならば良いわ。次はあなたの悪魔シトリーに活躍して貰うわよ」
「な、何をさせるんだよ」
「何をそんなに怖がるのよ」
「だって、お前は悪魔、特に女悪魔が嫌いだろう?あのヴァルを見る目つき」
「そんなことは無いわよ。ジェロ様が異常なだけで、普通の人間は悪魔を相手にすると構えるだけよ。あんたたち魔人だって人間にとっては災害と同じだったんだから」
「だったらそういう扱いをしろよ」
「あんたはジェロ様の奴隷だからね。それに私もジェロ様に強くして貰ったし」




