ミュンヒへの部隊選定3
結局、ジェロたちと一緒にインラントの街周辺からルグミーヌ王国軍も居なくなるのだが、街の中にいるルネリエルたちは砦にいるルグミーヌ王国軍と会話することはできないのと、他国からの援軍に無理強いはできないので、了承するしかない。
街を取り囲む帝国軍の上を飛んで、ルグミーヌ王国の意向を伝えに来たジェロに対して、ルネリエル王弟も
「そうか。彼女たちには兵数の圧力に協力いただけたことの感謝をお伝えして貰いたい」
と伝言を依頼するのみである。
「くそ、これもあのテルガニ家の奴らのせいか」
ノイナイアー侯爵たちは陰で文句を言うが、決定事項は覆らない。
双方の伝言を、空を飛んで伝え終わったジェロは作戦に移行する。
「ジェロ様、無理はなさらないでくださいね」
「分かっているよ、マドロール。帝国の援軍の様子を空から見てくるだけだから。アルマティもいるし、ルッツに乗ったコンスタンもいるから大丈夫だよ」
「はぁ」
「それよりもマドロールも、ディートマルたちの方、よろしくね。ずっと騎乗しての移動になるから大変だと思うけれど。それにグンドルフたちが必要以上に無茶しないか心配だし」
「はい、ありがとうございます。それと彼らのことも承知しました」
「うん、絶対に無理をさせないようにね」
空を飛べない騎兵たちはすぐに出発させる。
インラントを占拠していた元ロイスナーの王族であるオーティスとザームエルの兄弟とも別れの挨拶をしている。
「うまく行くことを祈っているよ。俺たちロイスナーが滅んだのは50年前。ミュンヒは20年前だから、まだ可能性はあるのかもな」
「お前たち兄弟もテルガニ家に入れて貰えれば、その力で夢を見られるかもよ」
「そういうものか?」




