インラントの小康状態3
「ただこのままインラントに向かうと、エアライツから追撃を受けてしまうのでは?」
「友軍のルグミーヌ王国に被害を与えるわけには行かない。騎士団が殿を守るように」
「う。はは、承知しました……」
ルネリエルの当然の指示に対して、ハーニッシュ副団長は渋々の返事をする。
まずルグミーヌ王国が出発するが、トリアウエ団長以下、騎士団が中心のため移動速度はそれなりである。その後にルネリエル王弟やノイナイアー侯爵などが続き最後にハーニッシュが率いるラーフェン王国騎士団が出発となる。
そのタイミングで、焼け落ちた門扉の代わりにしていた板を退けて、エアライツから騎兵が駆け出してくる。
「うわ!来たぞ!」
ラーフェン王国騎士団でも踏ん張って対戦しようとする者もいるが、中には及び腰どころか逃げ出そうとする者もいる。
「逃げるな!なんとかしろ!」
副団長のハーニッシュはまともな指示ができていない。そこにルネリエルが騎乗して戻って来る。
「ここからそこまでの団員は護衛に専念して先に行け。そこから向こうの者たちは私と共にここに残れ!」
踏み止まっている者だけを残してその他の足手まといを除外するよう指示をするルネリエル。
「良いか、ここが踏ん張りどころだ。我々は逃げるのではない。インラントの街を守った後は再びこのエアライツに戻り、帝国軍から街の住民を取り返すのだ。ラーフェンの誇りを忘れるな!」
『あら、意外とやるわね』
『もともと騎士団長だったらしいよね。じゃあ俺たちもやりますか』
≪飛翔≫で上空に待機していたジェロとアルマティ、そして悪魔のヴァルたちが帝国軍の前に巨大な≪炎壁・改≫などを発動し、両軍の交戦を回避させる。




