インラントでの第2作戦
「ではまずその帝国からの目付役をなんとかするということですかな」
「はい、騎兵隊の副官だったという男がしていた腕章がこれです」
「なるほど。今までの街でもきっとこの腕章の者たちが残りの軍勢を支配していたのですね。もっと早くに知ることができていれば」
「いえ、人というものは差別されると、自分より下の差別する対象を探すと言います。ですので、帝国兵という立場になったのでラーフェン王国民を差別していたという者たちも多かったでしょうから……」
「テルガニ伯爵の言う通りですね。ただ、まずはその腕章の者たちをなんとかすると、インラントの街や他の南部の解放に役立つ可能性があるとわかりました」
「ただ、それを分かったところでどうするのですかな?弓矢で狙い撃ちでもしますかな?」
「もし任せていただけるのであれば、ある程度は何とかできると思います」
「流石はテルガニ伯爵!また魔法か何かですか?便利なものですね。ぜひともどうぞ」
『本当、どうしようもないわね』
『早く用事を終わらせてさようならするため、手伝ってね』
『その腕章の者たちを探すのよね。まぁハポリエルでもできることよ』
ザームエルに手紙を書かせる。自分は無事で、これから帝国の目付役を順次なんとかしていく、という兄オーティスへの手紙である。それをハポリエルに持たせて、ザームエルに聞いた代官館にあるオーティスの部屋に置きに行かせる。オーティスらしき特徴の人物のみが部屋に入った時を見はからってであり、ずっと姿は隠したままで行動をさせている。
「これは!そうかザームエルは無事か。この筆跡は本人だろう。そうか、目付か。私の知る範囲のリストを作れというのか。うーむ、私を見張っている目付は最後にして貰わないと疑われてしまうか」
独り言なのか、手紙を置いた者が近くにいると分かっての発言か。その言葉の後にリストを作成し自身の卓上において部屋を出ていくオーティス。
ハポリエルはそのリスト、名前、立場そして日頃いる場所が書かれたものを手にしてジェロのところに戻る。




