インラントでの捕虜2
500騎の隊長らしき男を戦争奴隷にして話を確認する官僚とジェロたち。
「私の名前はザームエル・ロイスナー。インラントの街を任されている司令官オーティス・ロイスナーの弟であり、インラントの街の騎士隊長」
ジェロに同行していたディートマルとグンドルフが何か反応を示すが、質問は官僚が進めているので一旦は見送る。
「インラントの街にいた帝国軍の規模は?知る限りの情報を話すように命令する」
「む。騎兵は約1,000騎。その他が約2,000人」
「そのうち純粋な帝国軍の比率は?ほとんどが帝国に支配された旧国の将兵なのか?」
「ほとんどが二等国民と言われる、吸収合併された国家の将兵たちである。そうでない者は少ない」
「今回の500騎の中では?」
「目付役でもあった副官がそうだったが、集められた生き残りの中にはいなかった」
「降伏すれば、それなりの待遇を行うと言えばインラントの街は解放されるか?」
「目付がいる中で帝国への裏切り行為を行うと、国元に残してきた家族たちの処遇が心配だから、そんな簡単にはいかないだろう」
「その目付の人数は?見た目に違いはあるのか?」
「おそらく10人もいないはず。軍服の左上腕部に特徴的な腕章をしている。今回、落とし穴で死亡した者の中にもいるはずだ」
「では私はこれでいったん報告に戻ります。後はテルガニ伯爵にお任せします」「おい、この人の質問にもちゃんと答えるように、な。命令だ」
「ありがとうございます」
ジェロは官僚が去るのを待って、ディートマルとグンドルフに確認をする。
「ロイスナーというのも、もしかするとミュンヒみたいに旧国、つまり彼もその旧国の王族だったりする?」
「はい、このザームエルという男は知りませんが、司令官であるというオーティス・ロイスナーの名前は知られています」




