インラントの包囲戦3
「やっぱり夜の間には攻めてこなかったね」
「まぁ普通は門扉を燃やすだけと思わないでしょうし、暗い中で城壁の外にどれだけの軍勢が待ち構えているか見えないですからね」
夜のうちに無事にインラントの街の東門を燃やしてゆっくりしていたジェロたち。
「ではそろそろ我々は待機しておいた方が良いでしょうか」
「そうだね。ディートマルたち100騎はそろそろ東門の外に待機しておいて貰えるかな」
「では私は?」
「コンスタンはディートマルたちとは離れて、ルッツと一緒にもっと後ろに居てね。ワイバーンなんて早くに見えてしまうと帝国軍も構えてしまうだろうし」
「私たちもジェロ様と一緒に後ろで待機ですね。敵兵が来てからディートマルたちの近くに移動するぐらいで間に合うので」
「そうだね、リスチーヌとアルマティはそれで。ネベルソンはディートマルたちの近くに最初から居てね。念のためにね」
「わかったよ。魔人づかいのあらい奴だ」
「基本はあの場所にまで安全に逃げれば良いんだから。攻撃魔法とか使わずに、ディートマルたちが無事に逃げるための補助だからね」
「わかっているよ、何度も言わなくても」
「ノイナイアー侯爵、あの平民上がりの失敗する様でも見学ということですか?」
「ハーニッシュ副団長、若いですな。そういうことは口に出さないものですよ」
「これは失礼しました。確かに簡単に門扉が燃え落ちるのには驚きましたが、あの逃げ先、それほどのものなのでしょうか?」
「さぁ、これだけの遠目には単なる地面にしか見えないですが。我々とは違う方向に逃げてくれるのですから、失敗しても対処の方法もあるでしょう」
「はい、きっと様子見の初手ぐらいの軍勢ならば、我々騎士団が対応してみせますよ」




