インラントの包囲戦2
ジェロたちは軍議において土木工事などの準備が終わったことを報告し、いざという時のおとり部隊も引き受けることを申し出る。
「なるほど、空を飛べる者と足の速い馬に騎乗する者とを活用して誘導するのですな」
「我が騎士団員を損傷しない案であり、万が一でも奴隷が消耗するだけで結構かと」
「ハーニッシュ副団長!」「テルガニ伯爵、大丈夫なのでしょうか?」
「えぇ、レーハーゲル副団長。ご心配ありがとうございます。臓器欠損程度までの傷ならば回復できますし」
「はぁあ?いえ、失礼しました。そうですね、テルガニ伯爵ですからね……」
「レーハーゲル副団長?……それでよろしければ、まずは準備をしていた東門の門扉から壊してきますが」
「テルガニ伯爵、気をつけてお願いしますね」
最後はルネリエル王弟の了承のもと、作戦を開始する。
「では今回も門扉を燃やすのですね?昼と夜のどちらですか?ルッツのブレスもやるならば矢を射られにくい夜がいいのですが」
「いや、ワイバーンまではいらないぐらいだよ。でも夜に燃やしておいた方が、敵が飛び出してくるのが昼間になりやすいかな。ディートマルたちが騎乗して逃げるのも明るい方が良いよね」
「は、しかしあの≪大照明≫や≪照明≫などの光魔法があるならばどちらでも我々は大丈夫です」
「まぁ夜は寝ておいて。きっとすぐには攻撃体制を組めないだろうから」
そして夜になるのを待って、ジェロ、リスチーヌ、アルマティ、ネベルソンが≪飛翔≫で東門まで飛んで行き、強力な火魔法で門扉を燃やす。
「なんだ、なんだ!?」
「門扉が燃えています」
「水をかけろ!水魔法も使え!」
「ダメです、効きません!門扉が燃え落ちていきます!」
「バカな。鉄の格子で補強しているんだぞ!」
「このまま敵が攻め込んでくるかもしれません!」
「くそ、城門のすぐ内側で迎え打つぞ。陣形を作れ!」




