一時帰国
色々と悩んだが、リスチーヌのおかげで頭も整理できラーフェン王国南部からムスターデ帝国を追い出すのには協力すると決めたジェロ。
しかし、ヒルデリン王子への支援ということで急遽飛び出してきただけなので、まず一度ガニーや開拓地に戻る必要がある。
「そうですか!ありがとうございます!お戻りをお待ちしております」
ルネリエルとモーネには歓迎されるが迷いは残る。やはり実質的に相談できる仲間がリスチーヌだけというのは心細い。アルマティは小さい頃からの経緯もあってかあまり意思表現もしないし、ネベルソンは論外である。レナルマンやイドたちとも話をしたい。
『私もいるでしょう?』
『ヴァルはいるんだけど、国家がどうとかには興味ないでしょ?』
『それはそうね、ジェロそのものとは関係ないし』
ジークセンの冒険者ギルドで、ヒルデリンに対する支援依頼の完了サインを提出して魔銀貨を複数受け取るが、金銭感覚が変わってしまったジェロにすると手が震えるような感覚も無くなってしまっていた。
それよりも久しぶりに来た街なので買い物、特にジェロが魔法カードや魔導書で目新しいものが販売されていないかをチェックすることの方が楽しみであった。しかし新たな習得につながるものはなく、カリグラフィーなどで気に入った魔法カードのみを購入するだけにとどまる。
それらの用事の後は寄り道もせずガニーの街を目指す。
ゲンベランの街の北、レジスタンスたちが拠点にしていた廃村に変なのが寄りついていないかも確認し、そのまま≪飛翔≫で北上する。
「流石に開拓地にそれほどの変化は無いよね」
「ジェロ様が魔法を張り切らない限りはそんなものですよ、普通は」




