ルネリエル王弟の企み2
最低限の用事も終わったので、王城を早く抜け出たかったジェロではあるが、モーネたちはそれを許してくれない。少人数で、というので夕食にも付き合うことになってしまう。
「テルガニ様の家臣の皆様もご一緒に」
と言われても、リスチーヌと特にアルマティは恐縮するだけであったが、ネベルソンは美味いものが食べられるならば、と遠慮がない。
「ところで領地の方はいかがでしょうか?」
「あ、ラーフェン王国側ではなくコンヴィル王国側の森を開拓して拠点を作っているところでして……」
「(レジスタンスの拠点にもなっていた廃村がラーフェン側だったのに……)やはりガニーがお好きなのですね」
「はい、孤児から育てて貰った場所でもありますし」
「ところで、元ミュンヒ王国の者たちはいかがでしょうか?問題無く働いておりますか?」
「はい、頂戴した戦争奴隷の100人はその開拓でもしっかり活躍してくれています」
「なんでしたら、今回のヒルデリンを助けて頂いた金銭的報酬以外に、追加の戦争奴隷も差し上げますが。付き人にして頂いたお二人の給金というか報酬の代わりとしてでも」
「いえいえ、ラーフェン王国としてもまだ南部がムスターデ帝国の占領下。一刻でも早く解放するために戦力が必要ですよね」
「ご配慮ありがとうございます。まさにその通りでして。いかがでしょうか、そちらの解放にもご協力いただけないでしょうか」
「いえ、今回は急遽でその開拓地を留守にしてきましたので戻りませんと」
「そうですよね、この度は本当に助かりました。では、その魔人の方のご支援をいただくわけには?ルージャンでヒルデリンの付き人にして頂いたように、モーネの付き人に、というのは。ラーフェンはベルカイムよりも帝国本国と接しているだけあり、彼の国から追加の魔人が来そうでして」
『この王弟、こんなに強引だったかしら?』
『もっと人が良かったと聞いていたのに、なんか企んでそうで怖いんだよな……』




