戦争奴隷の魔人
この機会なのでもう一つ聞いておきたいことがジェロにはあった。
「この中でフェニルスって悪魔の消息を知っている者は?契約悪魔の3人も含めて」
「……ラマタンが魔界で最近見かけたと言っているわ」
ベルフールの発言に飛びついてしまうが、それは10年単位ほどの最近のことであり、少なくともその時点で、ということであった。
がっかりしたジェロだが、リスチーヌが現実に引き戻す。
「この3人の今後はどうします?領地に連れ帰るのですか?」
「うん、それでも良いんだけど、ちょっと思うところがあって。3人とも子供の相手は得意?」
ヒルデリンのところに、フードで角を隠して魔人3人を連れて行く。
「ヒルデリン王子殿下、この3人がお側にお仕えしても大丈夫でしょうか?」
「俺がこんな子供の相手を!?」
「ネベルソン!王子がびっくりしているだろう!」
ネベルソンは口も悪い男性であり、ヒルデリンは最初の悪印象からか慣れることができていない。一方、元々丁寧な口調のベルフールだけでなく、少々口が悪くても子供には優しいようであるクリノームも、ヒルデリンとは上手くやれそうである。
「ヒルデリン王子、彼女たちは魔人です。でも私の奴隷になりましたし、今後はヒルデリン王子のことを思って行動してくれます。いかがでしょうか?」
魔人2人にも同意をとった上での提案である。
「ジェロの仲間?じゃあ仲良くできる」
自分たちの部屋に戻ったところで改めて6人で話す。
「ジェロ様、魔人を王子の付き人に?周りからの扱いが大丈夫でしょうか?」
「少なくとも暗殺などの悪さを王子にできる人はほぼ居なくなるよね。それに王子が寂しい思いをしなくて良くなると思うよね」
「それは任せて貰っても大丈夫だ。あんな幼い子供が可哀想に」
「はい、しっかりお世話しますよ」
「俺は無理だからな」
「分かったよ、ネベルソンには頼まないから」




