捕虜の魔人2
捕虜にした魔人3人ともジェロを主人とした戦争奴隷の手続きを完了する。
「まずはムスターデ帝国軍の話を教えて貰おうか」
「それほど詳しいことは知らないぞ」
その言葉の通り、ラーフェン王国の解放でベルカイム王国とは分断されたことからムスターデ帝国としては軍勢というよりも≪飛翔≫も可能な魔人を送り込むことにしたという経緯程度が新しい情報であった。それ以外は、ユニオール皇国軍などによって一度陥落しかけた王都ルージャンを守り切り、そこから南下してリブルドーまで帝国軍によって再度占領。その結果として、北東のランソンヌの街などをのぞくベルカイム王国のほぼ全域が再び帝国の支配下になったとのこと。
その他、ベルカイム王国関係に限らない情報として、魔人たちが帝国と協力関係になったのは比較的最近らしく、手始めがこのラーフェン王国やベルカイム王国だったらしい。いずれも帝国にとって不倶戴天の敵である皇国と接する国であり、この2ヶ国を速やかに帝国の支配下に置くことで、皇国に対して優位に立つつもりだったようである。
「魔人ってあと何人ぐらいいるんだ?そもそもコンヴィル王国で魔人なんて伝説扱いでもあったのに」
「帝国と協力する魔人だけでも数十人はいるわね。私たちが魔法に長けているということで逆に危険視されて来た歴史もあり、人間との接触は避けて来ていたから、世の中には知られないところでもっと居るかもしれないけれど」
ネベルソンはこの手の話が苦手なのか、途中から話し手がベルフールに変わっている。




