王都での挨拶まわり
奴隷による従業員追加の話から現実逃避するためにも、また慣れない屋敷から抜け出して息抜きするためにも、外出することにしたジェロ。
「では、王国魔術師団へは前触れに私たちが向かいますので、変な寄り道はしないでくださいね」
マドロールが念を押してきているが、軽く聞き流しながら、イド達と冒険者ギルドに足を運ぶジェロ。
「いよいよ侯爵様で、領地持ちか。流石に冒険者からそこまで成り上がった者は近年聞いたことが無いな」
「ザールさん、脅さないでくださいよ。たまたまなんですから」
「そうだな、現実的な話に戻そう。いつかは人が集まる村や街を作ることになるよな。その際には、きちんと冒険者ギルドの拠点を作らせて貰うぞ」
「あ、そうですね。きっと場所的に魔物がたくさん居るので、その素材買取のためにも逆に冒険者ギルドはありがたいですよね」
「あぁ、ちゃんと共存共栄させて貰うぞ。この件は約束、契約だからな。最初はガニーの冒険者ギルドの出張所扱いから始めるのが良いだろうな。ギルドマスターのメオン宛に、ギルド本部からの書状を認めておこう」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
「そのうち引退した冒険者の再就職先の一つになることも検討してやれな。拠点が増えて護衛や門番達が必要になるだろう?」
「はい……」
「ま、おいおいだな。まずは身近なイドたちとの体制を確立することだ。戦争奴隷が100人と言えばその受け入れ検討からだろう。イド、レナルマン、まだまだのようだから頑張れよ」
「おまかせを!」
改めて100人。住む場所や食事など考えたらとんでもない人数である。いくらお金を稼げるようになったとしても、100人分の支出を考えると。その100人の受け取りなどのためにもラーフェン王国に再び行かなくてはならないことに気が重い。




