ガニー東部の結果報告
「つまり、山脈のドラゴン以下が玉突きのように追い出して来たというのだな」
「はい、おそらくは。ただ、今回倒したドラゴンが元凶とも思えないので、さらにもっと上位のものが居た可能性も」
「そんな奴に誰が何をしたのか。山脈の向こう側は位置的にリブルドーの街か。まさか戦乱の音がイラつかせる原因だったわけではないだろうな」
「まさか。いえ、本当に?まさか」
「まぁ俺たちにはわからないことだな」
ガニーの冒険者ギルドでギルドマスターのメオンに今回の結果報告を行っているジェロ。魔物の大量発生の原因までは分からないがその推測だけで終わるしかない。
「テルガニ伯爵、こちらがミスリル級冒険者の証になります」
「え、コレットさん……」
「まさかあのジェロが冒険者のトップ、Sランク冒険者になるなんてね」
メオンと会話していたところに魔銀級冒険者の証を持って来たのは、ジェロが職員として働いていたときにも働いていた美人受付嬢のコレット。当時のジェロはコレットと対面するときには女性への免疫がなくてまともに会話にならなかった。
「仲間たちのおかげですよ」
「いいえ、ドラゴンとの戦闘には仲間の皆さんも手出しをされていないと確認していますよ。1対1でSランク魔物を倒し切ったことは、謙遜する必要がないことですよ」
「はぁ」
「その辺りは変わらないのね。今回のたくさんの報酬で、昔の職場仲間にも奢ってくれないかしら?」
「え!?あ、はい」
「本当、変わっていないわね。冗談よ」
コレットにからかわれたことに気づいたジェロは、メオンに優しく肩をたたかれ黙って頷かれる。




