ガニーの東部2
まるでダンジョンの浅い階層から深い階層への魔物の並びのように、ガニーに近いほど弱い魔物が迫って来ているらしい。
「それって」
「あぁ、山脈の方から押し出されて来ているのかもしれない。ただ、ハイオークから先の魔物の確認までは危険なので行えていない」
「なるほど」
「手前の低ランクの魔物たちまでなら、今のところ冒険者や領軍だけでも何とかできているのだが、それより奥の魔物たちまで街に近づいてくると対処できる見込みがないのだ」
「承知しました。では、私たちは正面からというより、まわり込んで奥の方から対処する方が良さそうですね。少しでも強い魔物を間引くように」
「もちろん緊急依頼の発出はさせて頂くことは領主のガニー男爵とも調整済みだ。報酬はまた別途相談になるが、悪いようにはしないつもりだ」
「大丈夫ですよ。ねぇみんな?」
「メオンさん、テルガニ伯爵家の力、あらためて示させていただきますよ。また強くなったんですから」
「すまない。よろしく頼む」
イドやレナルマンの奥さん、隣人でもある神殿のフロラリーたちにも事情を説明し、またしばらく9人が不在にすること、ただ子供達は引き続き自由に敷地で遊んで良いことなどを伝える。
「ジェロ、ガニーの街のためお願いね。でも怪我には気をつけてね」
「フロ姉たちに教わった回復魔法もあるから大丈夫だよ。あとをお願いね」
食料などの消耗品を買い込んだ後は、戦馬バトルホースに乗り、ガニーの東部を目指す。
「ジェロ様、良い言い訳ができましたね」
「そうだねって、違うよ。ガニーのためだよ。ほら、魔物が近づいているよ」
「角兎なんて、目を瞑っていても大丈夫ですよ。ほら、ワイバーンのルッツが先行して」
「でも油断はダメだよ。それに俺たちは迂回して強敵にあたりに行くんだから」
「はいはい」




