ガニー男爵へ帰還挨拶
「テルガニ伯爵、よくお越しいただけました!」
単独でガニー男爵に訪問するのは腰が引けるので、以前のように冒険者ギルドの元上司であるメオンと共に訪れている。
「そうだな、ガニーを救った時の報酬の屋敷整備などの話もあるという体にすれば良いんだな。わかったぞ」
ギルドマスターになって忙しいはずのメオンがダメ元で頼んだ時の返事である。
「屋敷の土地を頂いただけでなく、建物の整備などにも多くのご支援を頂いたそうで、誠にありがとうございます!」
「いえいえ、あの時には土地を報酬の足しに、また大工達の手配も、と申し上げました。その際、街の復興を優先、と仰って頂いた通りですよ。街の復興の後に、住民達も率先して手伝ってくれただけですよ」
「そんな。ありがたい限りです」
「それよりも。この度はまただいぶご活躍されたようで。ニースコンが帝国軍に占領されていた際には、またこのガニーが戦火に?と不安でした。前線をかなり南部へ押し返して頂いたこと、ガニー領主としても感謝いたします」
「いえ私の力など。流れでそうなっただけですし。それにガニーの東の山脈の向こう側、ベルカイム王国が今度は帝国に占領されているとか」
「そうらしいですね。でも、あの龍が棲むという山脈を越える危険をおかしてまでここに来る価値は帝国軍には無いでしょうな。それに、帝国軍にすると天敵のようなテルガニ伯爵家の主従が拠点を構えてくださっているガニーの街は避けるでしょう。ありがたいことです」
どうやらジェロ主従が居着いても迷惑には思っていないようで安心するジェロ。
「まぁ、そうだろうな。あの領主様の言葉はお愛想でも無いだろうし」
帰り道で顔に出ていたようで、何も言葉にしていないのにメオンからも同意される。
「顔に出ない訓練をした方が良いですぞ、伯爵様。そういうところだよ」
指摘をされたことに対しても顔に出たことを笑われる。




