新たな古代魔術
新たに古代魔術の魔法カードと魔導書を入手したジェロが、宿で大人しく寝られるわけがなく、それぞれの読み込みをヴァルに指導されながら進めている。
『ゴーレムの≪石人≫は、前の≪木人≫の材料が石に変わったところだから、頑丈になる期待はあるけれど、材料がなぁ。≪石壁≫の応用でなんとかなるかな』
『そうね。そっちは習得も難しくないでしょうけれど、≪根縛≫はどうかしら。土属性の中でも珍しい木魔法ね。木々の根を生やして相手を縛り付ける魔法よ』
『エルフが居るというルグミーヌ王国の方から流れて来たのかな。アルマティにも覚えさせたいな』
『それに、ようやくの付与魔法ね』
『≪炎付与≫は、魔力を込めると炎をまとう魔剣をイド達に買っているから、あまり使わないかな。一時的な効果しかないならば。で、魔石に魔法陣を刻むのが≪刻石≫』
『そうね。でも魔銀が必要なこと、忘れていない?』
『あ!魔銀貨では不純物も混ざっているだろうし、貨幣を溶かすなんてやったらどう問題になるかわからないし』
材料の魔銀は翌朝早々にアナトマのところで買うことにして、魔石や魔銀を使用しない発動時間が有限の≪炎付与≫を試してみる。想定通り既に魔剣でイメージが十分にあるため、こちらは簡単に習得できた。
≪刻石≫の魔導書がない前から、ゴーレム魔法≪木人≫のために魔銀を使用せずに魔石に魔法陣を刻む訓練はしていたので、系統が似ている魔法陣の≪石人≫の練習だけはしておく。
『今は大きめの魔石に刻んでいるから手作業で何とかできているけれど、これ≪刻石≫を習得したら、小さな魔石にも使えるんだよな?』
『そうよ。安い魔道具に、そんな大きな魔石を使えないからね』




