報奨の魔法
報奨として入手した魔法について、割り当てられた自室に引きこもって、ヴァルに話を聞いているジェロ。
≪簡易契約≫の転記したメモを読み返す。
『これって、契約内容を守らないと体調不良になる程度ってこと?』
『そうよ。奴隷契約や従魔契約に比べて制約が緩いでしょ?だから“簡易”なのよ。それにいくら王様といえども叙爵や陞爵の際に貴族当主を合意もなく奴隷契約みたいな強い契約をしていることがバレたら反乱になるわよ』
『そうか。まぁ男爵や子爵だからまだ緩い内容だったのかもしれないけれどな』
『そうかもね。普通に叙爵された国や国王の言うことはある程度は聞くわよね。その程度のこともやらない人は体の調子が悪くなる程度の魔法よ』
『ルグミーヌの吸血鬼が使っていた、悪魔魔法の≪魅了≫の方が効果が高そうだね』
『悪用がバレたら生きていくのが大変よ』
『やらないよ!』
こちらは、使い道はあまり無さそうだが、興味の延長としてどこかで修得することにする。
それよりも感心が高いのはやはり≪鑑定≫であった。≪簡易鑑定≫は修得済みでかなり使い込んでいたので、それほどの苦労は無かった。
早速、自身の所有している魔道具などを次々と≪鑑定≫してみると、素材や製法だけでなく魔法付与の効果などもわかる。
『あれ?ヴァルやハポリエルの依代にした刀の≪鑑定≫は、異次元の者の依代になっていることしか分からないな。そんなものなのかな?』
『そうね、習熟するか上位の鑑定能力になればもっとわかるのかもしれないわね』
『ふーん、そういうものなのか』




