ラーフェン王国からの報奨3
≪簡易契約≫の閲覧だけではジェロへの報奨に不足だとして、王都にある魔導書や魔法カードを取り扱う店舗を王城からの官僚と一緒にまわってみるが特に目ぼしいものは無かった。
その結果を聞いたルネリエルが用意したのは、王城への出入り商人の1人であった。
「≪鑑定≫魔法を修得されたいとか?」
「え?あ、はい、できればありがたいです!」
「もちろん弟子でもない方にお教えするものでは無いのですが、王弟殿下のたってのご依頼とのこと。≪簡易鑑定≫は修得済みとのことですし、こちらがその≪鑑定≫の魔導書になります。写本をご用意しましたので、どうぞ」
「ありがとうございます!」
「貴族様が商売敵になると思いませんが、変わったお方ですね。この王国から帝国軍を追い出した立役者とのことですので、もっと別の物でも望まれたらよろしいのに。商人の私にまで丁寧でしたし」
「まぁそう言ってくれるな。その人柄のおかげでモーネ達も助けて貰えたのだから」
ジェロに写本を渡した後、ルネリエルにその報告に来た商人。
「はい、これで宝物庫にあった物の処分の一部でもお任せ頂けるのでしたらお安いことです」
「あぁ、そちらの早期の換金も頼むな。報奨や復興にお金はいくらあっても足らないのだ」
一方、≪鑑定≫の魔導書を入手したジェロ。これは、素材と大雑把な製法がわかる上に魔法の付与など特殊効果の内容もわかる物である。
『なぁ、これで魔道具の製作ができるようになるんだよな?』
『付与対象が自作物で無い場合にはその理解のために、中級以上の鑑定能力が必要だからね。でも上級以上の魔法を付与するには上級鑑定が必要だからね』
『そうだな。それに魔石に魔法陣を刻むには材料の魔銀以外に、付与魔法の≪刻石≫の修得がいるんだったよな。まだまだだな』
『そうは言っても、まずスクロールや魔法カードには挑戦するんでしょう?』
『もちろん!』




