王弟ルネリエル
無事に魔人アラトラスを追い払ったジェロたちは、当初目的の通りに王城内の備蓄庫を焼き払うと同時に、王城の高いところにも適当に強力な火魔法を投げ込んで混乱させることに成功する。
「叔父上!」
「モーネ!お前も無事だったのか。良かった」
ジェロ達の陽動を活かしてレジスタンス達が秘密の通路を通って王城などに侵入した際、幽閉されていた王弟のルネリエルを発見して救出して来たのである。
誠実で知られる騎士団長であったルネリエルを慕っていた者は多く、彼らにすると今回の王城に侵入する大きな目的の1つがルネリエルの救出であった。
解放軍は王弟を迎えることで士気が上がる一方で、帝国軍は頼りにしていた魔人まで撃退され制空権が無くなったこと、さらには食料や矢などの消耗品を保管していた倉庫が燃やされたこと等からあからさまに士気が下がって行く。
さらに、モーネ王女だけでなくルネリエルを上空からの説得者にすることで、内応者が増えることになった。
もちろん、彼の説明、帝国が使用した軍票はラーフェン王国がなんとかすること、そして国王達の理不尽を止められなかったことについて謝罪すること等の効果でもあった。
また軍議にはルネリエルが参加することになり、モーネでは認識していなかったことや、判断できなかったことも、ラーフェン王国の中枢の騎士団長であった彼の知見や判断で前に進められることが増えた。
ここまでくると王城を含めた王都ジークセン全体の解放は時間の問題であった。
帝国軍が次々と逃亡を図り一部は逃げ切ったようだが、ほとんどは捕まり、最後に残った者たちは投降してきた。




