王都ジークセン2
「お前がなぜこの場に?」
「彼は私の恩人です。何か問題でも?」
「いえ、ならば良いのです」
ドナシアンがジェロを見かけた途端に詰問してくるが、ジェロの様子を見たモーネ王女が助け船を出す。
『なかなか頼もしいじゃない、彼女』
『あぁ』
「テルガニ子爵、愚弟ギャストルが迷惑をかけて申し訳なかった」
「いえ……」
さらにフェリック王太子が声をかけて来て返事に困っているところに、
「大変失礼ながら、積もるお話もあるかと存じますが、まずは当初の目的を」
と皇国軍の副官デュクロが発声する。
「そうですな。失礼した。では自己紹介を順に」
モーネ王女、ドゥケ司令官、デュクロ副官、フェリック王太子の後にジェロが指名されたがジェロが遠慮してレジスタンスの代表であるドナシアンから挨拶をする。
「このラーフェン王国の解放のために各国の皆さまのご協力を頂いていること、感謝に堪えません。まずは王都ジークセン、そして他の地域の解放に向けて引き続きどうぞよろしくお願いします」
「もちろんです。解放後のことについては別途代表権を所有する者同士でお話しさせて頂くとして、まずは王都解放に向けた作戦の相談をさせてください」
フェリック王太子が、皇国がいくら大国であっても外交の代表権を持たない司令官では立場が違うという牽制を行う。
「おっしゃる通りですな。我々は、モーネ王女を擁していましたので、街の住民に語りかけて頂きつつ、冒険者達を街に送り込むことで街の解放を行って来ました」
ドゥケ司令官はフェリックの牽制など気にしないそぶりで、神輿の王女を擁して来たのは自分たちであると牽制を返す。




