皇都での外交使節団3
「皇太子殿下と非公式ながら面識があり、恩を売れたのはテルガニ子爵であるので、同席するのは当然でしょう?」
と皆からの言葉で、ジェロは謁見の広間に一緒に行くことになっている。
その手前の控室には、コンヴィル王国からの騎士団の爵位持ちなどもついて来るし、ユゲットやイド達も居る。
「しかし流石は大国ユニオール皇国ですな。立派な皇都、そして皇城」
「ムラン伯爵達も初めてなのでしょうか?」
「モーネ王女殿下、もちろんですよ。隣接もしていないコンヴィル王国の外交官ではなかなか。隣国の王族であるお二人とは違いますので」
「そうはおっしゃいますが、ラーフェン王国は小国。隣国とはいえ大国のユニオール皇国のお城には過去に一度お伺いしただけになります。ヒルデリンもこちらははじめてです」
少しは控室での雑談で皆の緊張もほぐれたのか、逆に緊張をしたのか分からないが、謁見の広間に案内される時間になる。
大きな扉が開いた後は、頭を下げたまま真ん中を進み、ある程度のところでひざまずく。気配的にモーネ王女とヒルデリン王子はこの皇国においても立ったままのようである。
「ラーフェン王国のモーネ・ラーフェン王女殿下、ヒルデリン・ラーフェン王子殿下。そしてコンヴィル王国のバルナタン・ムラン伯爵、ギャスタン・カルカイム子爵、ジェロマン・テルガニ子爵」
官僚と思われる若い男性の声で紹介がなされる。
「モーネ王女、お久しぶりですね。覚えておいででしょうか。10年ほどになりますか。皇太子のジャムスです」
「はい、ありがとうございます。ジャムス皇太子殿下におかれましてはますますのご健勝のご様子、お慶び申し上げます」
「皇帝セラフィム・カリム・ユニオールは体調がすぐれないため、我々による応対になる非礼、お許しのほどを」




