不思議な案内人2
翌朝、夜が明けてからランソンヌの街に戻り、再び冒険者ギルドに立ち寄ったジェロ達。
胡桃2個を持った濃紺ローブの男が声をかけてくる。身長や体格など昨日の昼まで一緒に居た男とは別人である。
「刀を二本刺したお前がジェロで良いのか?王都からなら昨日には到着すると思っていたのだが、遅かったな。寄り道でもしていたか?」
「はぁ!?」
「お前だろ?ワイバーンの討伐依頼を宰相閣下から受けたのは。これから案内してやるよ」
と小声で話しかけてくる。
「ちょっと待った」
冒険者ギルドの中で騒ぐと目立つので人気の少ない路地まで連れ出して話を聞くが、王都ルージャンで宰相から指示を受けて来たことに間違いは無いようである。
「何を疑っているんだ?」
この第2の案内人にするとジェロ達が怪しんでいること自体が疑問であり、イドが事情を伝える。
「そいつは宰相閣下の動きを邪魔しようとする奴に違いない」
「いや、待て。俺たちにするとあんたも十分に怪しい。どちらが正しいかなんて判断しようが無いからな」
ここでこの男に討伐証明を渡す判断ができないため、王都に戻り直接宰相ドゥネーヴに渡すことにした一行。案内人は足が遅いことが分かっているので、自分達だけでバトルホースにまたがり王都に戻る。
「もちろん、私は2人も案内人を手配していません。風体からは後者の方が本当の使いだったのかと。それよりも討伐証明は何処に?」
「ワイバーンの討伐証明は尻尾の先になりますので、これが5体それぞれの尻尾になります」
「おぉ感謝しますぞ。流石はガニーの英雄殿だ。話の続きはまた別途。しばしお待ちを」
討伐証明を持って慌ててドゥネーヴはどこかに向かったようである。




