ベルカイム王城への登城
外交官のムラン達と合流して、潜伏する必要がなくなったモーネ王女やジェロ達。
国王達への面会申し入れを行ったことへの返事が来て、登城することになった。
「事前に入手できている情報を共有いたします。ジョス・ドゥネーヴ宰相は、ユニオール皇国の後ろ盾を継続して求めることを希望。その立場に登るには皇国との関係性もあったのでしょう。逆にラウル・ノヴェール騎士団長は、皇国の下にいることをよしとせず、帝国に近づくことを提言しています。そしてイニャス・プランケット魔術師団長は、独立派というより2大国のいずれにも片寄せず蝙蝠のように上手く立ち回るべし、という発言です。重臣の意見が割れており、ヤニス・ピニエ・ベルカイム国王は判断できない状況です」
「わかりました。私たちができることはまずは協力のお願いをすることだけですよね」
ムラン伯爵からの情報に、モーネ王女が覚悟を決める。
「コンヴィル王国、ルグミーヌ王国それぞれに、帝国のために動く魔人がいましたが、ベルカイム王国には居ないのでしょうかね」
「レナルマンの言う通りだよね。でも、ラーフェン王国からこの王都に来るまでの間に、モージャンのオークやルグミーヌ王国のアンデッドみたいに魔物が溢れた話は無かったよね」
「ベルカイムはコンヴィルほどラーフェンと親密ではないから放置されたのかな」
「楽観的にはなりすぎずに覚悟だけはしておこうか」
ラーフェン王国からモーネ王女、ヒルデリン王子、コンヴィル王国から外交官のムラン伯爵、カルカイム子爵の4人だけが謁見の広間に案内される流れになったのであるが、モーネ王女の希望で、微妙な立場ではあるがジェロも同行することになる。
『彼女なりの気遣いなのかしらね』
『そんな気をまわさない方がありがたかったのに……』




