ルージャンでの合流2
冒険者としての、ラーフェン王族からの依頼2つの達成の営みを、外交官僚と行なったジェロ。
「さぁこれで冒険者ではなくコンヴィル王国貴族のテルガニ子爵への会話になりますな」
とムラン伯爵から話を再開される。
「我々が皆さんと共にルグミーヌ王国に外交使節団として向かい、共同戦線を確約してもらったのと並行して、当然にこのベルカイム王国やユニオール皇国にも外交官は送っておりました。まずユニオール皇国ですが、事前にわかっていたように後継者騒動で揉めており直ぐには動けないようです。元々彼の国がそのような状態でなければムスターデ帝国がラーフェン王国に攻め入らなかったであろうに……」
「ムラン伯爵」
「あぁすまない。そしてこのベルカイム王国ですが、微妙です。色良い返事は貰えていないのですが明確に断られるわけでもなく。結局、あれからずっと明確な返事を貰えずに、その時の外交官はこの王都で待機中でして」
「先ほどのテルガニ子爵からもありました、判断しかねている、というままのようです」
『小田原評定か……』
『何それ?』
『昔、攻められた城の中で結論が出せずにいつまでも議論を続けていた事例があってね』
『いずこの世界も同じということね』
悪魔ヴァルにも念話で呆れられるように、そういうことはあちこちであるものである。
「かばうわけではないが、このベルカイム王国の立場もあると言うのはわかる」
「どういうことですか?」
「この国はユニオール皇国という大国に接していて、その顔色をうかがいながら生きていくしかない、属国までではないが弱い立場だったのだ。それが、ラーフェン王国がムスターデ帝国に占拠されたことにより、実質はユニオール皇国だけでなくムスターデ帝国という大国にも接することになった」
「ベルカイム王国としては、皇国と帝国の2大国の間で上手く立ち回れば、今までより良い立場になれるという欲が出ているのですね」




