ベルカイム王都ルージャン
コンヴィル王国の国境の街ニースコンでコンヴィル王国軍とムスターデ帝国軍が対峙している頃、ベルカイム王国の王都ルージャンにモーネ王女と一緒にジェロ達はたどり着いていた。入国後、ここに来るまでムスターデ帝国兵と戦闘になるようなことはなく、他国の貴族家族とその護衛という体のままである。
「モーネ王女殿下、改めてご相談ですが、コンヴィル王国の外交官達を待たずに王城に登城することはしない、でよろしいでしょうか」
「はい、ここに到達するまでに皆様に入手頂いた情報でも、ベルカイム王国はムスターデ帝国への対応を判断しかねていると思われます。私が単独で登城した場合に、護衛の皆様と一緒に拘束される可能性もありますので」
「では、しばらくはこの王都に滞在しつつ、コンヴィル王国へ使者を送ることにしましょう」
「ジェロマン様、検閲がありえると考えると変なことは書けませんが」
「レナルマン、こんな感じはどうかな?」
ジェロは知り合いも少ないし、下手な相手には送れないので、モージャンのアナトマ商会に手紙を書くつもりである。
探している複雑紋様の魔法カードを見つけましたが資金が足りません。至急、追加資金の持参をお願いします。ちなみに、特級ポーションの確保は無事にできております。王都ルージャンでお待ちしていますが、相手が待ちくたびれて取り置きをやめてしまう前に、どうかお急ぎください。もし残念ながら間に合わなった場合には、諦めてサンレーヌの街に向かいます。
「これで、署名を刀のマークにしようかと。アナトマさんならば、自分からの手紙であることも分かって貰えるかなと」
「ジェロマン様がご無事で、ルージャンもしくはサンレーヌにいらっしゃることは伝わると思います。ただ、ポーションの確保がモーネ王女のことですよね、ここが分かりにくいかと」
「盗難も怖いですし応援の方と一緒に持ち帰ります、ぐらいを追加しようか」
「そうですね。あまり書き過ぎてバレても困りますから」




