フェリック王太子到着
モージャンの街に到着したフェリック王太子を含めた追加の派遣軍。領主館において主だった者が集まっている。
「まず王家を代表してニースコン男爵に謝罪をさせて貰う。弟、王子であったギャストルのためにニースコンを明け渡すことになって申し訳ない」
「謝罪は結構です。早く住民に平穏を取り戻して頂くようお願いいたします」
「もちろんだ。まずニースコンを奪還する。現状を最前線の皆から改めて教えて欲しい」
モージャン子爵、ニースコン男爵、今までの派遣軍司令官であったヴァランタン伯爵、副官であったラプラード子爵達がコンヴィル王国側の兵力等を説明する。そしてニースコンを夜襲した際に帝国の魔法使いに撃退されたことを報告する。
「ふむ。やはり我がコンヴィル王国は魔法が弱点か。騎士団を優遇し、魔術師団の育成をおろそかにして来たツケだな。反省しなくては」
「戦力になる魔法使いを含めた冒険者達は、ラーフェン王国内でレジスタンスに参加していることも、ニースコン奪還に注力できていない理由になります」
「ふむ。先ほどのレジスタンスの話だと、そのおかげで帝国軍もラーフェン王国内に足止めされて、コンヴィル王国への侵略ができていないのだよな。よし、ニースコンを通り抜けてラーフェン王国のレジスタンス支援に向かうとしよう」
「王太子殿下!ニースコンは?」
「いや、振りだけだ。ニースコンの帝国軍も自分達を無視されてラーフェン王国に向かわれては困るだろう?ニースコンを直接攻めると守勢が有利だが、誘い出せば数に優れる我らが有利だろう。それに城門や城壁という守りが無い中での魔法使いは使いづらいはずだ」
「なるほど。では、ニースコンを無視して、ラーフェン王国の1つ目の街、ゲンベランに向かう素振りをします。ただ、ゲンベランとニースコンの挟み撃ちになると我々が不利になりますが」
「レジスタンスに連絡をとり、こちらの意図を伝えてゲンベランを牽制させれば良い」
「かしこまりました」
「話は変わるが、ラーフェン王国のオンハルト王太子とモーネ王女はどうなっているのだ?」
「モーネ王女は拘束されたことを確認していますが、オンハルト王太子は不明です。ただコンヴィル側に来ておりませんので死亡したか同じく捕獲されたのかと。モーネ王女はテルガニ子爵が救出に向かった後の消息が不明です」
「わかった……」




